ビルマ唯一の世界遺産Pyayへ!

ビルマには世界遺産は一つしかない、しかもそれはあまり有名ではない(と思われる)。何故ならそれらはビルマに行った旅行者の話題にあまりのぼらないからだ。

有名な観光どころで言うと、ヤンゴン、バガン、マンダレー、インレー湖あたりが行くべきところのマストとして挙げられることが多いが、ビルマ世界遺産はそれらの街には無い。
とはいえビルマ最強の観光地は世界三大仏教遺跡に挙げられるバガン遺跡だろう。以前近くが開発されているからとか何とかで世界遺産登録が見送られたようだが、世界遺産への登録は秒読み段階にあるようだ。民主化と共に今後益々観光業の発達していくであろうビルマであるから、バガンもより観光地化が進むのだろう。

話を戻して世界遺産であるが、何でもかつての王朝の遺跡らしく南北に点在している。全部回るのは時間も費用もかかりそうなので、丁度ヤンゴンとバガンの中間に位置するPyayという街に行く。

ビルマ国内の交通手段は飛行機、バス、列車などが主にあるが、列車が一番安い。その分時間がかかるのと、揺れがとにかくハンパないらしい。とはいえそれがある意味ビルマ旅行の一種の醍醐味ではないか?揺れてなんぼのもんでしょ。
という事でチケットを買いに中央駅へ。中央駅と言っても中は薄暗く、そんなに混み合っている様子もない。ヤンゴンからPyayまでは午後1時に一本だけ列車が出ており、約8時間かかるとの事。
一般的にはビルマの列車は寝台を最高位として、一等、二等と三段階の値段に設定されている。しかしPyay行きの列車は二等席しか無いとのこと。
さて気になるお値段だが、1950kyat。
うん、安い。大体10kyatで1円と考えていいからまぁ200円くらい。
中国の列車も安いなぁと思ったが、あの時は桂林から南寧まで約5時間乗って54.5元だから大体900円くらい。
まぁ、それでも安いけど段違いだね。

出発前にチェンライで出会って一緒にちょっとヒッチハイクもした香港のカップルと一緒にお昼ご飯。何でもシャン族のヌードルが食べられる店が近くにあるらしい。そういう観光情報にとても疎い私は「何だそれ?」と聞くと笑われた。チェンライでも名物のしゃぶしゃぶもどきを知らなかったので、同じ轍を踏んでしまった。

美味。

事件が起こる。
これまでずっと一緒に旅をしてきたビーサンの鼻緒が千切れてしまったのだ。実はこの一月ほど今にも切れそうな状態で使用し続けていたのだが、とうとう逝ってしまった。それを彼らに見せると、「まだ履いてたんだ」と笑われた。チェンライで一緒だった時にもそろそろ切れそうだって話をしていたのを思い出した。

さて列車である。

ホームに行くと警察官が席までわざわざ案内をしてくれた。とてもありがたい。
列車はと言うと、そんなに揺れなかった。なので特に報告する事もない。
向かいに尼さんが座っていて、一言も英語が通じなかったので、こちらも日本語で対応してほぼ意味不明の会話をしたくらいで後はまっとり外を眺めていた。外の風景は基本的に水田でところどころに村があるが、その繰り返し時々パゴダなども見られる。天井のスピーカーから音楽が流れるが、音量は大きいのだが、列車のガタンゴトンの方が大きいので、音楽はあまり気にならない。シートはプラスチック。何となく木製の座席を想像していたので、ちょっと期待ハズレ。まぁ、まだまだこれからも列車にはお世話になると思うので、その時はまたその時で。